前回、ボビーと歩き回るだけのディズニーシーに疲れ、家族で乗れるアトラクションに行こうとマップを広げて決めたとこまで話ました。

さあどこでしょうねえ?

ヒント1:どう見てもお子様に人気のキャラです。カワイイです。ちょっと怖いとかそういう雰囲気はゼロです。

ヒント2:家族で並んで座れます。タイヤやレールがついていない系です。回転もしません。高所にも行きません。室内です。

ヒント3:待っている列が水沿いです。水が大好きな自閉症児が並んでいられます。

わかったかな?

そう。


ニモ&フレンズ・シーライダー!

きっと詳しい人はこの時点で、

うわ~母ちゃん、やっちまったなあ!と思うでしょう。


でも上の条件見て。普通これは大丈夫だと思うじゃん。


随分長い事並びました。1時間半くらい。オープンした年だから大人気でね。せめて家族の良い思い出作ろうと、もの凄い頑張った。

そして席に着いてシートベルトを装着。この時点でちょっと不安がよぎりました。シートベルトが、ガッチリついて動けなくなる系じゃなかったんです。普通の飛行機のやつみたいなのでさ。

そして自分たちの後ろは、若いキャピキャピの女の子のグループでした。ボビーは甲高い声が苦手なんですよね。こればっかりは、どうしようも無いですが、「うわ~、これはマズイ。」とその時思いました。

そして部屋が暗くなり、ライドが始まりました。
ボビーはちゃんと座ってスクリーンを見ているようで、一安心しました。その時です。


キャアアアアアア!
二モー!ドリー!
〇〇ー!(←なんか知らん奴)
キャアアアアアア!

後ろの女の子たちが、キャラが出てくるたびに、アイドルの声援並みに叫び始めました。

これって、こうやって見るものなのかい?
それとも、私の運が悪かったの?
みなさん?


ハイ。ここでもうボビーは耐えられない状態になっていました。

私は腰ひもをできるだけ短く握って、落ち着かなくなっているボビーをどうにか押さえていました。

が、中盤になり、思いのほかライドが激しくなってきました。音も大きく、ガッタンガッタン結構凄くなってきました。それ以上に後ろの女子たちの叫びが、

キャアアアアアアアアアア!

凄いことになりました。その時です。

ブー!
とブザーが鳴り、突然照明がつきました。

ザワザワ
ザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワ

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ボビー立ってました。
子供じゃあんなベルトすり抜けるから。


ウ、ウソ…。


120席分の目が私たちに集まりました。

後ろの女子たちの声が聞こえました。
「あー、子供が騒いだのね。しょうがないね。」

従業員が来ました。
「最後までお座りになられそうですか?」
「いいえ。」
「ではこちらから…。」

ボビーと私は背中に痛い視線を受けながら出ました。

私はもうこんな生活を長い事送っていますから、羞恥心とかありません。しかし申し訳なさと悲しさと半分怒りのようなものがこみあげてきました。

誰のせいでもない。
でもなんで、なんで私がいつもこういう思いをするのよ。


いや、私だけでないはず。こういう家庭はたくさんある。
きっとみんなこんな思いをしている。

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出口で待機していた従業員に言いました。

「こういう子がもう少し楽しめる方法って無いんですかねえ?例えば私たちが、端っこの席にしてくださいって言ったら、できたものなんですか?最初から立ち見とかってのも可能でしたか?」

「いや、そういう事は…。」

「でも車椅子の方が端っこにおられましたよね。あんな感じで。」

「ああ、はい…ちょっとその辺は…。」

「あの、こういった提案ってのは、どなたにできるのでしょうか?」

「よろしかったら上の者に連絡しますが…。」

「お願いします。」

その時、オット君とマイキーが出てきました。もちろん他の客も出てきました。たぶん、あのバカ親!と思われていたでしょう。笑

オット君ももう声も元気が無い状態でした。マイキーも悲しそうでした。ちゃんと問題を伝えるために、担当者を呼んでもらっていると話すと同意してくれました。みんなの安全、そして他のお客さんのためにも、起きた事をちゃんと伝えるべきですからね。

担当の人が来た時は、もう私はこんな感じでした。

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担当者さんに起きた事、思う事を伝えました。
担当者さんは良く話を聞いてくれました。そして提案してくれました。

「大変でしたね。実は一つ、ご家族で乗れるいいのがあるんです。良かったら私が案内します。もちろんお待ちいただかなくて大丈夫です。」

「え?」

海底2万マイルなんですが。」

「え?あれ…私たちでも大丈夫なんですか?」

そう。これはこんな怖そうなの無理だろうと思って、計画に入れていなかったやつだったんです。

「はい。6人乗りの潜水艦なので、ご家族だけでお乗りになれます。シートベルトも無いものなので。」

「いいんですか?」

「はい。ぜひぜひ。」

「ありがとうございます!」泣

そして、

海底2万マイル、楽しみました!
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担当者さん!
あんた夢の国のヒーローだよ!