昨日、「ABAセラピーはやった方がいい」という記事を書きました。

繰り返しになりますが、おさらいしましょう。
アメリカで発達障害療育と言うとまず誰もがABAセラピーの事を指します。

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ざっくり言うと、行動の前後関係を分析し、
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先行条件や行動によって得られる結果を変えることにより、行動を修正していくというセラピーの事です。
私は専門家では無いので、このブログでは専門的な内容は書きません。というか書けません。大学や大学院で、これを学んだような人でも、ズバリ言えるには、長い経験がいるような分野です。

ただ私は保護者として、7年間ABAセラピストを見ながら、自身もある程度ペアレント・トレーニングを受けていますので、いい感じに外側からこのセラピーの良いとこ悪いとこを語れる位置にいます。

もしかしたら昨日の記事を読んで、

うわあああああ!
3歳までに週40時間のABAセラピーをやらないと手遅れになるのかああああ!

と焦った方がいらっしゃったかもしれません。

心配しないで下さい。

実はそこがABAの問題点であるのです。具体的な話は別記事で書きますが、ABAの技法を生んだUCLAのロヴァース博士が1987年に書いた論文がそういう内容だったのを、いまだに広告に使っているABA関係者が多いんです。「自閉症の症状が小学校に入る頃には消えた!」みたいな。

これは真に受けない方がいいです。

その後、実験方法とデータが他の科学者にも検証され、その論文の正確性はあまりないと言われています。私自身も直接その論文を読みましたが、最初の1ページにすでにツッコミどころ満載でした。サンプルがランダムでないからね。あれ。

近年の研究では、そこそこ年齢が上がってからでも、発達障害の伸びしろは結構あるというのが実証されていますので、どうか焦り過ぎないでください。でも早期に始めた方が圧倒的に良いのは確かです。

そしてこれが事実。
ボビーは現在、ABAセラピーでない学校にいます。なぜならABAの効果が薄かったからです。

うわあああああ!ABAなんて大嫌いだあああああああ!
あんなに時間も労力も家計も割いて頑張ったのに~!


ではなぜABAを勧めるのか。
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図:幼稚園の時から同じ支援を受けている子の5年生時のレベルの違い

この表の右側にいる子の場合は、めちゃくちゃ効果あるケースが多いからです。(この違いに関する記事はココ

エリック君には凄い効果あったんだよ!
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本当に幼稚園の時に全然言葉出て無かった子が、今普通クラスにいるんだよ!

そして、ボビーにABAが無効だったわけではありません。ABAの手法でトレーニングを続けた事によって得られたものはたくさんあります。

例えば良い例はね。DTT(Discrete Trial Training)。
ABAセラピストが、1対1で座ってトレーニングするというものです。こういうやつ。
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これだったら、普通の特別支援クラスも同じだよ!って思う方もいると思いますが、違いはめちゃくちゃデータ分析するところです。

アメリカらしいでしょ?
ABAがプロスポーツなんかにも応用される理由です。

私たちが渡米した2012年では、先生はノートにデータをメモしていましたが、ここ最近はタブレットやスマホのアプリで記入しています。そしてそのデータが、この道の博士号があるような人達に分析され、次のプログラムが計画されるのだ…。

未来だ。ここは。

しかし、全米のどこもがこういう状態ではありません。
私が住んでいるのは、マサチューセッツ州です。

そう!あのアナウンサーも舌を噛む州!

ハーバードやMITを始め、超有名大学と病院がひしめく地!当然ですが、自閉症学校、研究機関も一流揃いです。公立学校の指導もそういうところと連帯していたりします。

その恩恵を受けているボビー。
そしてその最先端ABAを泣かせたボビー!

そんな伝説野郎なのです。

でもね。DTTは良かったです。これは今の学校では逆にできない技術かな。言ってみれば、超集中データ分析公文みたいなもんだから。知識詰め込んでくれたとは思う。

全く出てこないけど!

それからね。家庭ではこういうのをサッとやってくれるのは助かったかな。

例えばボビーは、暇になると突然に家の中の物を投げつけるという問題があったのね。こういう時に、ABAはソワソワしている段階で、
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ってやってくれるわけよ。
要するに、テレビのリモコンをテレビに投げつけて破壊する代わりに、これだったらオッケーというのに置き換えてくれる。

でもじゃあこれが習慣になったかというと、

ならなかった。

テレビ何台も破壊された。
セラピスト帰った瞬間とか。笑


分析が間違っていたのかもしれない。投げる理由が、「つまらないから」「アテンションを得たいから」だったからかもしれない。

すると、また新しい対策を先生と一緒に考えるの。
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これをベースに。
この繰り返し…そう…この繰り返し…。

皆さんにも見えてきましたでしょうか?
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言葉で教えられない。
理屈が通用しない。
感覚や筋力の問題が多い。

このタイプにとってはちょっと長すぎる道のりなんです。

どうして長すぎるのか…それは明日書きます。
この記事も長くなっちゃったから。

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