Saltbox|エクストリーム自閉症育児絵日記

米国東海岸の郊外の一家。 難易度高めの自閉症児ボビー、オモシロ定型児マイキー、マイペースなオット君、保護猫シェルどん、そして私、Cheeは自由過ぎてエクストリーム!

タグ:東田直樹

このケースを観た後も、RPM以外の方法でタイピングの能力を得たケースを調べ始めました。実は、有名なカナダ人のCarly Fleischmannさんのケースもダニエル君のケースと似ているのよね。数人がかりのセラピーを受け続けてもどうにもならなかったカーリーが、突然10歳の時に ... 続きを読む
このケースを観た後も、


RPM以外の方法でタイピングの能力を得たケースを調べ始めました。

実は、有名なカナダ人の
Carly Fleischmannさんのケースもダニエル君のケースと似ているのよね。

数人がかりのセラピーを受け続けてもどうにもならなかったカーリーが、突然10歳の時に、歯が痛いのを伝えるために、置いてあったコンピューターにHelp Tooth Hurtと打った。

それ以来、親もセラピストもビックリして、タイピング能力を上げる訓練をする。どうも生活の中でやりたい事や欲しいものを使ってトレーニングしたらしいのよね。

ABAでもそうだったけれど、ナチュラル且つ強いモチベーションがいい。

他の子の事例で面白いと思ったのは、10代の子だと、グーグルやユーチューブ検索の入力がモチベーションだったりするみたい。面白いよね。

実はボビーにも私たちそのテクニックは使っていました。

ユーチューブキッズアプリの検索ね。
自分なりに観たいのをタイプしようとしていたので、手伝ってあげていたんです。でもあの子、なぜか「eight」とか「five」とか数字を検索したがるんだよね。

だから訳の分からない事になる…。

でも今こうやって、ゼロからでは無くタイピングできるのは、こういうのをしてきたからかもです。

調べていて思ったんだけれど、タイピンングできるタイプの子にしても、本格的にコンピューターやタブレットのキーボードを使い始めるのって、だいたいボビー前後から上の年齢みたいね。ティーンエイジャーになってからの子もたくさんいる。

だからみんな焦る必要は無いヨ!

そりゃそうだよね。定型発達だって、小さい頃からタイピングする子なんてあんまいないもんね。

例の空耳、"It's my wish"事件の翌日、また学校に伺いました。この日は外に連れ出す事にしました。

まずは近所の店の写真を並べました。
元旦でも開いてそうなとこの4択です。ボビーが行きたい場所をモチベーションにしようと。
Saltbox_00111_1
ボビーはCVS、ドラッグストアを選びました。

意外。いつもすぐに出たがるのに。

さっそく「CVS」とタイプさせました。

CVSに着いて、店を1周して出ればいいかと思ったら、奴はすかさずドリトスを手にしました。w
なので、Doritosとタイプさせました。
Dorritosって、rが2個になってたけどね。
そして更に進むと、今度はオレオを手に取りました。w

ドラッグストアを選んだ理由が明らかに!w

なので、
Saltbox_00111_2
とすると、なんと素直に「Oreo」とタイプして、ドリトスを元の場所に戻しました!

両方欲しい!って愚図られるかと思ったら!

なのでオレオを買ってやり、車に戻り何個かあげました。残りはトランクに隠しました。
そうでないと騒ぐ。w


次はランチです。
これまた、いつでも開いてそうなところの4択ね。
彼が選んだのは…マクドナルド。

元旦マック~!w

オット君が、マクドナルドって打ってとタブレットを差し出しましたが、何度言っても、
Saltbox_00111_3
と打つんです。

要するに早く車出せと。w
これでも何気に進歩ですよね。
完全に自力でタイプして要求しているわけですから。


あ、そうそう。この子の場合は、タイプしたことを自分で読みます。
東田さんがそんな感じだよね。


さてどうしよう?
これでもいいんだけれど、もうちょい動詞を使って欲しい…。

なので、もう一度写真を見せて、
"Go to McDonald's."
とプロンプトを与えながら打たせてみる事にしました。

すると…

”Go to M"

まあね。McDonald'sなんて綴り難しいもんね…。

ボビーが読みました。

ゴートゥー、ムー!


ムーて!www


オット君が言いました。

あ、ホントだ。
ムーだわ。w

え?

写真見て。
Saltbox_00111_4
どこにもMcDonald'sって書いてなかった!w

ボビー正解!

こんな調子ですが、今年はタイピング頑張ります!

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RPM以外の方法でタイピングによる会話ができるようになったダニエル君の話を発見した私たち。オット君の表情もこうなりました。う、うん。これならできそうだ。しばらく諦めていたけれど、もう一回頑張ってみよう!で。何から始める?とりあえず昨日、図書館で落ち着いていた ... 続きを読む
RPM以外の方法でタイピングによる会話ができるようになったダニエル君の話を発見した私たち。

オット君の表情もこうなりました。
avatar_otto_01
う、うん。これならできそうだ。
しばらく諦めていたけれど、もう一回頑張ってみよう!

で。何から始める?


とりあえず昨日、図書館で落ち着いていたからさ。基本同じでいいんじゃないかな。

絵本を読んでそれに関する事を、タイプするかどうかを試してみよう。

レッツゴー!
Saltbox_0002_1
ビューン!
行動力!
ちょうど日本はお正月を迎えた頃です。

図書館で選んだ本は、
"If you give a mouse a cookie"
という有名な絵本。

これね。幼稚園から小学校1年生向けでしょうか。

本の内容については答える事はできませんでしたが、
センテンスの単語穴埋めは結構できました。

こんな感じで。
Saltbox_00110
本当は a glass of milkなんだけどね。

if you give a mouth a cookie
自信が無いところは、こうやって本を見せると、綴りを確認しながら打ちました。
if you give a mouth a cookie02
見ての通り、私たちは触れていません。
iPadを支えてもいません。
これは「House」と打っているところです。

使っているアプリは、ダニエル君と同じ「Proloquo2Go」です。タイプしたことを音声化してくれる機能が付いています。

まだ簡単な1単語がやっとですが、手応えを感じました。

私たちはボビーに対する話しかけ方も完全に変えました。全部理解できている設定にしたのです。

「今日はこの本読むよ。それでタイピングの練習をするよ。ボビーが何が欲しいか分かるようにするためだよ。わかっているのを証明するためだよ。いい?」

みたいな感じで。

途中で他の生徒たちが入って来くると、落ち着きを失って癇癪を起しました。でも10分くらい、上の写真のようにちゃんと自分で椅子に座ってやりとりができました。

そして不思議な事が起こりました。

ボビーが、私の目をしっかり見て、3回何かブツブツ繰り返したのです。

でも何を言っているのかわからない。
フニャフニャした早口…。

その場には、オット君もマイキーもいましたが、誰も聞き取れませんでした。でも7、8語はあるセンテンスに聞こえました。3回とも同じでした。

そして、私が「ゴメンね。わからない。」と言うと、

「いすまいふぃしゅ。」

と早口で言いました。
私は内心、「It's my fish?」と思いました。
え?何?みたいな。

するとその1秒後、オット君が声に出して、

"It's my fish?"

「私もそう思った!」と言うと、マイキーも。

ボビーにもう一度聞きましたが、答えませんでした。

帰りの車でハッと思いました。

"It's my wish."

オット君!マイキー!

"It's my wish!”

2人とも一瞬無言になりました。

オット君が言いました。

明日も来よう。

続く!


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少し前にボビーがレストランで自分でご飯と醤油を注文した話を書きましたよね。(ココ)そして、買い物の際に読みがどのくらいできるのかもチェックしました。(ココ)また最近、同じタイレストランに行きました。今回もまた、ボビーは白いご飯と醤油、rice and soy sauceが ... 続きを読む
少し前にボビーがレストランで自分でご飯と醤油を注文した話を書きましたよね。(ココ

そして、買い物の際に読みがどのくらいできるのかもチェックしました。(ココ

また最近、同じタイレストランに行きました。

今回もまた、ボビーは白いご飯と醤油、rice and soy sauceが食べたい。

日本人だねえ!

それでね。そのモチベーションを使って、私のスマホにあるメモパッドアプリに、タイプできるか試してみました。
すると「rice」は見事にタイプできました。
Saltbox_0045_1
小さい画面なので、難しそうでしたけれど。
その後「soy sauce」もタイプしようとしましたが、

間違えて、「zo」って押しちゃったんですよね。

彼は直し方は知らないので、そこで集中力とやる気を失ってしまいましたが、私が促すと「zo」はそのままで、「zosoy」まで打てました。

すごいと思いませんか?

知能検査をすれば、1,2歳程度って出るような子です。
言語能力に至っては、0歳というか測定不能です。w

しかしどう見ても、本当は知的にはそんなに低くない。

意外と年相応な事に興味もあるところを見ると、精神年齢も低くない。

これが自閉症なんです。

身体や言葉がコントロールできない。
色んな感覚過敏と鈍麻が起こり、集中できない。

Saltbox_0045_2

次の記事に書きますが、東田直樹さんとか、Ido Kedarさんのような、タイプできる自閉症者がこの辺を語ってくれるようになりましたよね。


私は彼らの事を随分前から知っていたので、ABAの療育に疑問を持っていました。
言語や体がある程度コントロール効く子には良いけどね。


そこで自分で工夫して、こんなものも作りました。
wordcards
ボビーが6~7歳くらいの頃かな。

この時は紙のタイピングはできなかったけれど、カードはそれなりにコミュニケーションに役に立っていました。

もちろん学校にも持って行って見せましたよ。

でもね。ABAセラピストはこういうのが大嫌い。
どんなに東田さんやKedarさんの話をしても、
Saltbox_0045_3

親は素人扱いで、聞き入れてもらえないどころか、紙のキーボードに至っては、Facilitated Communicationみたいだからやめろとまで言われました。

要するに、親が本人の意志と関係ない事を手を持ってタイプさせるんじゃないかって疑われたのね。笑

病院で詳細な検査もしましたよ。
単に言語能力を調べるだけでなく、適切な言語補助デバイスを見つけるという検査。
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検査するのは、博士号があるようなレベルの人たちです。何か月も検査を待って、レポート貰って…それでもこう。最初っから決めつけてんのね。

後でわかったが、言語がほとんど出ない自閉症児はほぼ全員同じアドバイスをもらってる。笑

それでだいたい勧められるのが、
Proloquo2Go
というアプリ。
proloquo01
こんな感じで、絵カードやフォルダを選べるようになっているのね。それで例えばFeelingsのフォルダを開くと、

proloquo02
こうなっていると。
選んだカードは上の白い欄に入り、そこをタップすると音声化もしてくれる。

自閉症の方だけでなく、言葉が出ない他の症状の人ももちろん使え、米国ではかなりスタンダードなアプリとなっているんです。ボビーの今の学校でも多くの生徒が使っています。

でもね。
私、これでちゃんと文章作っている重度自閉症の人見た事ない。

みんなせいぜいフォルダを開いて1語か2語選ぶだけ。

特に食べ物フォルダ。w

ネットでも調べたのですが、やっぱみんな同じ事言っていて、このアプリで何十種類もあるフォルダを選んで、その中にあるまた何百のカードを選んでコミュニケーションするって、

難しすぎる!

オット君はできなかったよ!w


というわけで、夏休みの間に、この件で一度学校とミーティングしたんです。

今の学校の人たちは、とても柔軟で、できる事はやってみましょう!と快く言ってくれました。

そして新学期が始まったので、本格的に打ち合わせが始まりました!

「自閉症タイピング」シリーズ、開始です!

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