米国でIEP(個別教育プログラム)が必要な子がいる方は、毎年この時期にちょっと憂鬱になると思います。笑

我が家も先週IEPミーティングでした。今日はIEPがどんなもんかという話をします。

まず、IEPとは何か!
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何らかの理由で、標準指導以外の教育が必要な子には、個別教育プログラムが毎年用意されます。日本でも個別指導計画とかあるでしょう?

同じような事なんですが、違いは、公的な契約としてキッチリやるんです。もちろん保護者も、学区も、チームメンバーとしてバリバリ巻き込まれ、超具体的な計画を立てます。法的に責任をみんなが持つんです。

いきなり怖いでしょう?w

新学期が始まってしばらくすると、IEPミーティングがあります。
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今回は私たちは、ボビーのneuropsychology(神経心理科)の先生同伴で行きました。ミーティングに先立って、先生がボビーを検査、そのレポートを学校と学区に提出しています。
もちろんこれだけで、何十万円もかかっています。涙

学校のIEPプロセスの担当の人が司会役、そして中学部の代表の先生、担任、スピーチなどの専門の先生方、寮の先生、学校所属のソーシャルワーカー、ペアレント・トレーニングの専門の先生がずらりと並びます。

そして学区の外部学校担当者が、私たちの向いに座ります。

さあバトルの開始です!カーン!

まずは出席者の確認で、全員が用紙にイニシャルを記入します。次にIEPの草稿が配られます。そしてカテゴリーごとに担当の先生が説明していきます。

「質問ありますか?」の時に、私とオット君はすかさず質問したり、「こういうのも入れてください。」などの要求をしたり、先生とアイデアを出し合って交渉したりします。この時点では草稿ですから、こういうのが大事なのです。

保護者が学校教育参加型なんです。

もし英語が解らない場合は、通訳を用意することができます。これは学区側の負担です。こういうのも法律でキッチリ守られています。

今の学校は、前の公立小学校よりもフレキシブルで理解もあるので、指導内容に関しては特に困る事も無く、お互いに納得いく形で話が進みました。

そして長い会議の終盤、IEPの締めのページになりました。学区担当者がplacementの話を始めました。要するに、ボビーがこのまま寮生活を続けられるかどうかの話です。

実はボビーは去年の12月の終わりに病院から直接、寮に送られています。どうしてかというと、危険な行動が多く、家で暮らせないという医師の判断が出たからです。しかしこれはIEPで決められた事では無く緊急の理由で1年間の寮生活を認める」っていう別契約なんです。

なんと学区担当者はこう言いました。

「今でもその契約が有効な状態ですから、12月の終わりまでは寮を認めます。それ以降はまた自宅から通っていただきます。年度末まで、ボビーを自宅に連れて帰る時間を増やしておいてください。その記録を私たちに報告してください。」

私たち保護者はもちろん、同伴の医師、学校のメンバー全員、

ハアアアアアアアアアア?

となりました。

もちろん、保護者も学校もボビーが家で暮らせるようになるのを望んでいますよ!

でも突発的な危険行動があるから、長い時間をかけて、寮生活で改善するしかないって話なわけで、みんなそういう理解で一致なわけですよ。


ハアアアアアアアアアア…学区…ちなみに学区の担当者は自閉症の知識がほとんどありません…。

どういうことかと言いますと、米国の教育は地域の税金で支えられています。だから住む地域の格差によって、教育内容にもの凄く違いがあるんです。住民は高い税金を払っています。家の価値(古家でも高い)の1~2%が毎年かかる感じ。どうしてこれだけ公共教育に手厚いのか。

それはみんな高い税金払っているから!
だから節約したいのも当然です。

基本的に学区は最低限を与えて、それ以上には「NO!」って言う役なんです。

でも私たちが住んでいるエリアは比較的裕福な方で、普通の公立学校はとても充実しています。しかしスペシャルニーズに関しては、超ケチ!w
こればっかりは本当に読めないんですよ。ど田舎でもサラッとお金出すとこもあれば、担当者次第でガラッと変わったりもあればで。

つまりこういう関係になっているんです。

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私とオット君は家に帰るとすぐに、弁護士に連絡しました。もちろんミーティングの前に、多少打ち合わせはしていましたが、ここまで酷い設定で話し合ってはありませんでした。

学区は、ボビーのコンディション(医師の検査あり)、学校の教育方針、保護者の現実的な安全性に関する意見、完全に無視ですよ…ありえない!

というわけで…弁護士さんが、今交渉してくれています。(当然、めちゃくちゃ高い費用が掛かっています。涙)

弁護士には、とりあえずボビーを家に連れて帰る回数を増やすのはやってくださいと言われました。

すぐに、ペアレント・トレーニングの担当としっかり計画も練りましたが、忙しい学校&寮生活の中、無理やり数時間、強引に家に連れてきて、色んな事やらせようとしたって難しいですよ…。

ここぞとばかりにおやつ探しに夢中になりますから!
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そうでしょう?
久々に実家に帰った人の行動。w
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ゴロゴロしたりね。
一応、私たちは計画通りにアクティビティはやろうとしてるのですが、ボビーだってわかってんのさ。
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わざと意地悪してくんのよ。
頭いいんだから!


というわけで、今はこういった失敗と問題点をしっかり記録し、正直に報告しています。

学区は無茶言っとるぞと。
こういう記録は、IEPの交渉にはとても大事です。

ふう。長い記事になってしまいました…スイマセン。


アメリカの障害児教育はとても進んでいますが、その裏でこれだけの事が起きています。

より質の高いものを求めるには、保護者側も覚悟と努力が必要!

タダじゃないよ!先生任せじゃないよ!

って話でした~。